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あなたの食事診断

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展示作品の狙い

 この展示品では、ひとりひとりに合わせた、「あなたの」食事診断をパソコン(3台あります)で行います。
 また、食事内容がかたよっているとどうなるかや、各栄養素のはたらきや、はたらきに影響する組み合わせなどについても解説しています。日頃なにげなく食べている食事内容について、考えてみるきっかけにしてください。

知識プラスワン

【栄養と栄養素】
 よく混同してしまいますが、「栄養」とは生命活動を行うために物質を取り入れて体内で変化させる「現象」のことであり、「栄養素」はそのために必要な、食べ物に含まれる「物質」のことです。
【栄養素についての基礎知識】
 パソコン周囲の壁面には栄養素についての基礎知識(5大栄養素と水・6つの基礎食品群・年齢やからだの状態にあわせて)を表示しています。これらをヒントにして、選んでいってください。
【栄養所要量】
 ある人に一日に必要な栄養素の量を「栄養所要量」といい、人によって違います。展示品では代表的な10種類の栄養素について表示していますが、人体に必要な栄養素はほかにも数多くあります。
 展示品では(1)性別・(2)年齢・(3)運動しているか(生活活動強度)を入力します。一般的には(1)男性・(2)活発に成長する時期・(3)強い活動をしている人のほうが多くの栄養素を必要とします。女性(15歳から49歳)では妊娠・授乳をしているかも入力します。妊娠期には胎児や胎盤のために、授乳期には赤ちゃんの成長と母体の回復のために、栄養所要量が増えます。
 現代の日本人の食生活は、所要量に比べ、鉄とカルシウムが少なく、塩分が多くなりがちです。
【食事診断】
 展示品のパソコン3台のまわりはそれぞれ、家庭・学校・レストランの3種類の雰囲気に仕上げてあり、各場面にあった献立の模型(学校の場面では名古屋市の小学校と中学校の給食の実際の献立それぞれ1回分)が並んでいます。
 画面に表示される献立(約200種類)から、朝・昼・晩とおやつの4食を2日分、合計8食選んでください。なお、小中学生の年齢の場合は、昼食は給食(小中それぞれ約30種類ずつ)の献立です。最後に栄養バランスの診断が出ますが、油断していると、タ方になっておなかがすいてくるころには、「○○を食べない?」などと、誘惑の声(各年齢層で5種類)も出てきます。バランスのとれた食事内容にできるかどうかは、あなたしだいです。
 パソコンの診断後の画面では、栄養素の名前のボタンを押すと、はたらきや、はたらきに影響する組み合わせが表示され、年齢やからだの状態にあわせてどのように栄養素をとったらよいか、も見ることができます。
【基礎食品群】
 食品をはたらきによりグループ分けして、すべてのグループから食品を選ぶようにすると、栄養的にかたよらない食事をすることができます。このグループ分けのしかたはいくつかあり、それぞれ長所と短所があります。展示品では6つに分ける「6つの基礎食品群」と、3つに分ける「3色食品群」が展示してあります。
【ばっかり食べ】
 展示品の正面にある、食べ物の描かれた12の扉をあけると、一種類の食べ物ばかり食べる「ばっかり食べ」をすると、とりすぎ・足りない食品群はどれか、健康にはどう影響するか、書かれています。
 食べ物は一見健康によくなさそうなもの・よさそうなものどちらも、同じ物ばかり食べ続けると、栄養素のかたよりが出てきます。また、それにより他の(ちょうどよい量の)栄養素のはたらきにも影響が出てきます。いろいろな食べ物を、いろいろな調理法で食べることが大切です。

 


【 参考資料 】

□参考資料
新訂 新しい家庭5・6(1999年)渋川祥子ほか(東京書籍)
四訂 食品成分表(1993年)香川綾(女子栄養大学出版部)
第六次改訂 日本人の栄養所要量 食事摂取基準(1999年)健康・栄養情報研究会(第一出版)
総合的な学習に役立つ心・からだ・生命を考える本 (1)大切な食事とダイエット(1999年)井上義朗・川崎敦子(金の星社)
基礎シリーズ 栄養学 改訂版(1998年)荒川信彦ほか(実況出版)
新版 栄養学総論(1996年)菅野道廣(朝倉書店)
ワクワク絵本シリーズ (1)たべたものはどうなるの(2)やさいをたべると(3)たのしくたべよう(1997年)香川芳子(女子栄養大学出版部)
現代の食生活—主婦5827人に聞く姿—(2000年)安村碩之・日暮晃一(学文社)
90万食のメニューが語る現代食生活の素顔(1991年)三沢ひろこ(誠文堂新光社)
□著者 学芸員 堀内智子

 

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