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骨パズル

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展示作品の狙い

骨格模型の一部を分解して元通りにはめることができる立体的なパズルです。
はずせるのは全部で6本だけです。右腕の3本(上腕骨:じょうわんこつ、尺骨:しゃっこつ、橈骨:とうこつ)と、右脚(ももから足首まで)の3本(大腿骨:だいたいこつ、脛骨:けいこつ、腓骨:ひこつ)で、どれも長い骨です。
左側の模型は組み立てられているので、それを参考にしてうまく形にしていってください。置き場所にはヒントになる印もついています。
完成したら、骨を元の場所にもどしておいてくださいね。周囲には3つの大型関節模型がとりつけてあります。1989年の生命館開館時に作られて2015年まで展示していたものです。

知識プラスワン

【骨をよく見よう】まず、パズルのピースとしてさわれる6本の長い骨の形を見てみましょう。どれも両端が他の骨に接して関節を作る骨です。どんな動きをする関節でしょうか。
6本の骨は、右のものははずせますが、左のものは組み立ててあります。よく見て、同じように組み立ててみてください。同じような位置にあるのにどうして大きさや形が違うのでしょうか。
【関節と動き】周囲に取り付けた3つの模型は「丁番(ちょうばん)関節」(ひざ)、「鞍関節(あんかんせつ)」(親指の付け根)、「球関節(きゅうかんせつ)」(肩)を表したものです。それぞれ、1方向だけ→前後左右→さらに大きな角度で動くのがわかります。模型を動かして、自分の体と比べてみてください。パズルのそばの壁には、2つの豆知識が紹介されています。
【骨の形や大きさからどんな人かわかるの?】腰の骨(骨盤)は、女性では中で赤ちゃんを育て出産するために男性より幅が広く角度が大きくなっています。そのほかに、身長の高い人は大腿骨なども長いため、体格がある程度わかります。また、生活の中でよく使う筋肉は発達してきます。そのとき、関係する骨の部分も発達します。ですから、骨を見るとその人がどんな生活をしていたかもある程度知ることができます。
【ヒトらしい骨の形って?】ヒトは直立二足歩行をするため、骨もそれに合わせた形をしています。特に下半身の骨盤や大腿骨、足などの骨の形は他の動物と違っています。また、大きく重い脳を守り支えられるような形も特徴です。
例をいくつかあげておきますので、模型で確かめてください。
(1)頭が大きい
(2)胸や骨盤が幅広い
(3)首の骨が頭の真下
(4)横から見ると背骨がS字型
(5)骨盤がまっすぐ
(6)大腿骨が斜め
(7)5本とも指の向きが同じ
(8)「土ふまず」がある

 


【 参考資料 】

解剖生理を面白く学ぶ(2008年)増田敦子(医学芸術社) カラー人体解剖学 構造と機能:ミクロからマクロまで(2003年)F.H.マティーニ(西村書店)
ぜんぶわかる筋肉・関節の動きとしくみ事典(2012)川島 敏生(成美堂出版)
ぜんぶわかる動作・運動別 筋肉・関節のしくみ事典(2014)川島 敏生(成美堂出版)ぜんぶわかる骨の名前としくみ事典(2011年)肥田岳彦(成美堂出版)
プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典(2012年)荒川裕志(ナツメ社)からだの不思議 だれでもわかる解剖生理学(2000年)坂井建雄(メヂカルフレンド社) 改訂版 フォトサイエンス生物図録(2007年)数研出版
実物大人体図鑑 1筋肉2骨(2010年)坂井建雄(大日本印刷)
新版 たのしい理科 4年、理科の世界2(2015年)有馬朗人ほか(大日本図書)
驚異の小宇宙・人体 5 なめらかな連携プレー -骨・筋肉(1989年)NHK取材班(日本放送出版協会) 入門ビジュアルサイエンス人体のしくみ(1994年)坂井建雄(日本実業出版社) ぜんぶわかる人体解剖図(2010年)坂井 建雄(成美堂出版)
ヒトの進化のひみつ(2008年)馬場 悠男,中尾 雄吉(学習研究社)
文 学芸員 堀内智子

 

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