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展示ガイド

ツァイスIV型プラネタリウム

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展示作品の狙い

 ツァイスIV(4)型プラネタリウムは、1962年(昭和37年)11月3日、名古屋市科学館が開館した時から、2010年(平成22年)8月31日まで、旧天文館の20mドームで使われていたものです。天文館・理工館の改築工事でドームでの投影は終わりましたが、まだ十分に稼働できる状態だったので、そのままこの展示室に移設しました。解説台や補助投影機も移設し、再配線した結果、移動後もほぼすべての機能を再現することができました。
 使われていた当時より、ずっと間近に本体や解説台をご覧いただけます。講座などの際に、展示室壁面に部分的に星を投影して、改築で新しく設置したツァイスIX(9)型プラネタリウムの星像と比較することができるようにしてあります。
 機械仕掛けで星空の仕組みを作りこんだプラネタリウムです。


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知識プラスワン

 プラネタリウムはいつ、誰が作ったのでしょう? しくみはどうなっているのでしょう?
【プラネタリウムの発明】
 現代のプラネタリウムを発明したのは、ドイツのカール・ツァイス社のエンジニア、バウアスフェルドです。ドイツ博物館から、太陽系や星空の仕組みを展示したいとの注文を受けたカール・ツァイス社は、二つのプラネタリウムを作りました。ひとつは、円筒形の部屋の中央に太陽となる電球を置き、その周囲を惑星が回るという「地動説」プラネタリウムでした。見学者は地球の位置に設置されたかごに乗って太陽のまわりを回るのです。星空に対する惑星の位置の変化を正しく見ることができるのですが、もうひとつのプラネタリウムほどの人気にはなりませんでした。そのもうひとつが、ドームの中心に投影機を置き、そこからドーム内部に星や惑星を投影する「天動説」プラネタリウムです。これが現在につながることになりました。1923年、ドイツのイエナ市にあるカール・ツァイス社屋上で初めて人々は昼間に夜空を堪能しました。第1号機は1925年にドイツ博物館に設置され、1964年まで使われました。日本には1937年に大阪市電気科学館(当時)に設置されています。
【プラネタリウムのしくみ】
 ツァイスIV型は1962年に名古屋市科学館に設置されました。そこですべての機能はコンピュータ等ではなく、歯車やリンクで動きを、電気的なスイッチやつまみでそれぞれの操作を実現しています。展示室にある解説台のスイッチやつまみを動かすと、一つ一つの機能が直接動く完全マニュアル操作のプラネタリウムです。図を見ながら、それぞれの機能がどこで実現されているか、ご覧ください。



【 参考資料 】

参考資料
FROM THE ARATUS GLOBE TO THE ZEISS PLANETARIUM(1957) Helmut Werner Verlag Gustav Fischer
文 学芸課 天文係

 

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