名古屋市科学館

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水の流れがつくる模様

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展示作品の狙い

 水流が砂粒を動かしてつくりだす模様を見てもらい、野外で観察してみるきっかけとしてほしいと思います。

知識プラスワン

 底がうねった形になっています。水流が砂底に作り出したこのような小さな凹凸地形のことを「カレントリップル」と呼び、川底などでよく見られます。砂粒がどのような動きをしているのか観察してみましょう。
 リップルの峰の部分から上流側では砂粒が動かされ、峰の下流側斜面に積もっていくという現象が繰り返されて、リップルの山と谷は常に移動していることがわかります。水流の速さを変えると、しだいにリップルの形も変わってきます。砂粒の大きさによってもリップルの形状は変化します。
 リップルは、水流ばかりでなく、波によってもでき、「ウェーブリップル」と呼ばれます。形状が異なり、断面の形の対称性が良いことが特徴です。実際には、波と流れは同時に生じていることが多いため、カレントリップルとウェーブリップルの中間的な形状となります。(「複合流リップル」)。地層の中にこれらのリップルが残っていることも多く、逆に地層が形成された当時の環境を解明するのに利用されています。
カレントリップルの断面(写真:横川美和)
カレントリップル(福井県尾添川、写真:横川美和)
ウェーブリップル(写真:横川美和)
ウェーブリップル(熊本県、写真:横川美和)

 


【 参考資料 】

参考資料
砂の科学(1995年)レイモンド・シーバー(東京化学同人)
文 学芸員 西本昌司

 

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