名古屋市科学館

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展示ガイド

建物の環境配慮設備

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展示作品の狙い

 この展示では科学館の建物に付属する環境に配慮した装置について、その設置場所や役割を説明しています。太陽光発電装置、風力発電装置などは自然エネルギーを電気エネルギーに変換して館内の電気として使っています。壁面緑化、屋上緑化は直射日光をやわらげ建物の温度上昇を抑えて空調負荷を軽減します。地下には雨水をためる貯水槽があり水道の利用を抑えます。また、クールヒートトンネルは、外部からの空気をいったん地下に通して、夏は温度を下げ、冬は温度を上げてから空調機械に送り込みます。この結果、効率良く空調の温度をコントロールしています。

知識プラスワン

【縦に取り付けた太陽光パネル】
 太陽光パネルは通常、屋根の上に設置します。ところが、科学館の屋上は天体観望会等に使うので装置の設置はできません。そこで、パネルを階段南面のガラスに縦に設置しています。こうすることで公園側からも太陽光パネルがよく見えます。
【雨水を使った自動散水緑化装置】
 屋根に降った雨水は地下の雨水貯水槽に貯まります。巨大な水槽で約1000トンの雨水を貯めることができます。その水を屋上までくみ上げ、屋上緑化や、壁面緑化の水として利用しています。散水は毎日自動で時刻や散水量をコントロールしています。
【元の建物を利用】
 クールヒートトンネルは旧天文館・理工館の建物地下の構造を利用しています。古い建物の地下まで全て掘り返すと作業も費用もかかりますが、この様に再利用することで無駄が少なく効率の良い空調装置にできるのです。地下だけですが、1960年代に建てられた旧天文館・理工館は残っているのです。

 


【 参考資料 】

参考資料
 知っておきたい壁面緑化のQ&A(2006)財団法人都市緑化技術開発機構 特殊緑化共同研究会(鹿島出版会)
 都市空間を多彩に創造する 屋上緑化&壁面緑化(2006)講談社(講談社)
 「特集/緑化-建築物の緑化」空気調和衛生工学第84巻3号(2010)(空気調和・衛生工学会)
文 学芸員 鈴木雅夫

 

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