名古屋市科学館

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展示ガイド

電車

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展示作品の狙い

 電車は、ガソリン自動車に比べてCO2の発生も少なく、一度にたくさんの人を運ぶことができる輸送機械です。安全性に優れた日本の鉄道車両は世界でも注目されており、北米をはじめ南アメリカ、東南アジアで活躍しています。分刻みで多くの車両を運行するシステムとして優れていることも指摘されています。
電車の技術について知っていただくことがこの展示品の目的です。

知識プラスワン

<電車が走るしくみ>
電車は、電気でモーターを回し、その回転を車輪に伝え、レールの上を走ります。
<電気を取り込むパンタグラフ>
線路の上に設置してある電線からパンタグラフという装置を使って電気を取り入れます。
車体が上下左右に動いてもバネの力で常に電線と接触し、電気を電車の中へ取り入れています。形もすっきりとして軽くなったシングルアームパンタグラフが使われています。新幹線の場合、交流(単相)25,000ボルトを取り込みます。
<モーター>
モーターは台車わくに組みつけられています。モーターの軸に大小2つの歯車を取り付け、歯車どうしをかみ合わせてモーターの回転力を車輪に伝えます。
初期の電車には直流モーターが使われていました。パンタグラフから取り込んだ交流を直流に変換する整流器が必要でしたし、直流モーターは、ブラシと整流子のところで摩耗するため、頻繁に取り替えなければなりませんでした。最近では交流モーターが広く使われています。
<軽くて強い車体>
最近の車両は、材料を鋼鉄からステンレスやアルミ合金にかえて軽く、さびにくくしています。車体の軽量化はエネルギー効率を高め、CO2の排出量を減らしています。
<地下鉄も電車>
地下鉄もまた電車のひとつです。線路の脇から集電するものが大半ですが、パンタグラフを屋根に持ち上方から集電するものもあります。名古屋市営地下鉄の場合、名鉄と相互乗り入れのある鶴舞線がその代表例です。

 


【 参考資料 】

協力
名古屋市交通局
名古屋鉄道株式会社
日本車輛製造株式会社
参考資料
図解電車のメカニズム(2009)宮本昌幸(講談社ブルーバックス)
電車の話(2009)宮田道一(交通研究協会)
文 学芸員 馬渕浩一

 

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