名古屋市科学館

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展示ガイド

掃除機

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展示作品の狙い

掃除機も私たちの生活に欠かせない機械のひとつです。畳の掃除には帚(ほうき)が使われていましたが、アメリカで生まれた掃除機が紹介され、日本の住生活に合わせてより便利になるよう変化して今日に至っています。最も身近な機械のひとつである掃除機のメカニズムを知っていただくことがこの展示品の目的です。

知識プラスワン

<モーターとファン>
掃除機の吸引力はモーターを使ってファンを回転させることから生まれています。ファンは2枚の金属板の間に複数の翼板をはさんだ構造になっており、回転とともに内部の空気をファンの外に押し出して空気の流れを作っています(図1)。これが吸引力の源です。
<ブラシ>
絨毯の繊維に入り込んだごみやほこりを吸い込むことは困難でした。そこで、吸い込み口ブラシを取りつけ、ブラシの回転によってごみやほこりを浮き上がらせて吸い込みやすくするという工夫がなされました。このブラシの回転は、モーターを使う方法や吸い込む空気の力を利用する方法などがあるようです。
<コードを巻き取る>
利用するときはコードが長く出ていて、利用しないときはコードが引き込まれていて欲しいという希望は、次のようなメカニズムで達成されました。
コードを巻き取る力は板バネによるものです。掃除機を利用するためにコードを引きますが、ゴムローラーがリールを挟み込んで固定し、板バネによるコードを巻き取ろうとする力を邪魔します。
巻き戻しボタンを押すと、ゴムローラーが外れて板バネの力を解放します。コードが巻き取られていきます(図2,3)。
<ボーリング球の吸い上げ実験>
掃除機の吸引力の強さを実感していただくために、重いボーリング球を吸い上げる実験を行っています。ボーリング球の重さは、慣習的にポンド(lb)という単位を使います。この実験で使用したボーリング球は17ポンドです。これは何キログラムか計算してみましょう
(1lb=0.45359237 kgです)。

 


【 参考資料 】

協力
株式会社日立製作所
参考資料
家電品を分解してみると(2005) 藤龍和弘(技術評論社)
文 学芸員 馬渕浩一

 

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