名古屋市科学館

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情報科学とは

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展示作品の狙い

この展示品は撤去されました。現在はご覧いただけません。
 「情報」とはいったいなんでしょう?またその「情報」を「処理」するのにコンピュータが欠かせません。この展示品では、「情報」とは何なのか、それをコンピュータがどのように処理するのか、コンピュータのしくみを合わせて簡単に解説しています。

知識プラスワン

□世の中はすべて情報である
 「山田君の帽子は赤い」というのは一つの情報です。「鈴木君が聞いている曲はベートーベンの曲だ」も情報です。こうして考えていくと、世の中すべてが情報である、と言えます。
□人間の脳のしくみ
 さてここで、人間の脳のしくみを少し考えてみましょう。私たちの意識は脳のはたらきなのですが、これは脳細胞が電気信号のやりとりをしていることで成り立っています。そして、見る・聞く・触る・嗅ぐ・味わうといういわゆる「五感」は、脳の中ではすべて電気信号となっているのです。
□五感はセンサー
 たとえば「眼で見る」とはどういうことでしょうか?眼に入ってきた光は、眼球の中の網膜に像を結びます。このとき、眼の網膜にある視細胞が光に応じて電気信号を神経に伝えます。その信号が、脳の中では映像だと解釈されることで、私たちはものを見ているのです。同じように聞く・触る・嗅ぐ・味わうというのもすべて電気信号に変換され、それが脳の中で解釈される、というわけです(表1)。
<表1>








感覚主な器官(センサー)しくみ
見る光が網膜で電気信号になる
聞く音(空気の振動)が鼓膜で電気信号になる
触る手(皮膚)ものに触れたとき触れ具合で皮膚の細胞が脳に電気信号を送る
嗅ぐ嗅細胞に物質が触れると、物質に応じた電気信号が送られる
味わう味覚受容体細胞に物質が触れると、物質に応じた電気信号が送られる

□脳とコンピュータ
 こうして考えると、コンピュータは電気で動いていますので、脳とコンピュータは大変似ているといえるでしょう。たとえばコンピュータはカメラで「見る」ことができますし、マイクで「聞く」ことができます。それらのセンサーは、映像や音という情報を電気信号に変えています。
□人間とコンピュータ
 コンピュータの大まかなしくみは、センサーやキーボードから情報が入力されて中央演算装置(CPU)で処理され、その結果がモニタやプリンタで出てくる、というものです。また、記憶装置もあり、情報そのものや処理結果を記憶できます。これは、見たり聞いたりしたことを元に考えて覚えておいたり、話したり紙に書いたりするという人間の活動に似ていますね。
□ロボット
 人間と同じように活動できる人工物は、いわゆるロボットとよばれています。SFやアニメに出てくるロボットは、見て聞いて考え、しかも走ったり空を飛んだりできます。今のところそんなロボットはありませんが、人間のそれぞれの活動を一つか二つだけまねるものはすでにあるのです。その様々な技術を総合して本物のロボットができるのは、いつになるのでしょうか?

 


【 参考資料 】

□著者 学芸員 小塩哲朗

 

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